紙幣計数機は、一見どれも同じように見えて、備えている機能は製品によって大きく異なります。
そのため「とりあえず人気の機種を」と選ぶと、必要な機能が足りなかったり、逆に使わない機能にコストをかけてしまったりしがちです。
選び方のコツは、「自社が何をしたいか」から必要な機能を逆算することです。
この記事では、目的・業種・予算という3つの観点から、最適な一台の絞り込み方を解説します。
なお、そもそも紙幣計数機とマネーカウンターは何が違うのか、ピン札や偽造券にどう対応するのかといった基礎は、別記事「紙幣計数機とマネーカウンターの違い」で詳しく解説しています。
用語や基本から押さえたい場合は、あわせてご覧ください。
紙幣計数機は、できることによって大きく3つのタイプに分けられます。
| タイプ | 枚数の計数 | 金種の判定 | 真贋判定(偽札判定) |
|---|---|---|---|
| 枚数のみを数えるタイプ | ○ | × | × |
| 金種を判定するタイプ | ○ | ○ | × |
| 金種判定と真贋判定を同時に行うタイプ | ○ | ○ | ○ |
いちばん上の「枚数のみを数えるタイプ」は、一般にマネーカウンター(紙幣カウンター) と呼ばれる機械です(マネーカウンターとの違いはこちらの記事で詳しく解説しています)。
どのタイプを選ぶべきかは、使う目的によって決まります。
ちなみにジェットチェッカーは、いちばん下の「金種判定と真贋判定を同時に行うタイプ」にあたり、数えながら金種の識別と偽造券のチェックまでを一度に行えます。
次の章から、具体的な目的ごとに必要なタイプを見ていきます。
金種を判定できる紙幣計数機を選びましょう
合計金額を出すには、どの金種(千円・五千円・一万円など)が何枚あるかを機械が把握する必要があります。
枚数のみを数えるタイプでは金額は出せないため、最低でも金種判定ができる紙幣計数機が条件になります。
金種を判定でき、かつ2ポケット仕様の機種を選びましょう
金種を仕分けるには、まず金種を識別できることが前提です。
そのうえで、仕分け先となるポケットが2つ以上ある機種が必要になります。2
ポケット仕様の機種は、計数対象の紙幣と対象外の紙幣を自動で2つのポケットに振り分けるため、計数を止めずに金種仕分けを進められます。
1ポケット機では異金種が出るたびに停止して手で取り出す必要があり、仕分け作業には向きません。
通貨を判別でき、真贋判定もできるタイプを選びましょう
外貨は金種に加えて通貨の種類も識別する必要があり、さらに偽造券のリスクが国内紙幣より高くなりがちです。
そのため、通貨判別と真贋判定を備えた機種が安心です。
ジェットチェッカーDPは、訪日外国人が使用するほぼすべての通貨をカバーする18通貨対応に加え、投入された紙幣の通貨を自動で判別する機能を備えています。
真贋判定ができるタイプを選びましょう
偽造券を見分けるには、真贋判定機能を備えた機種が必要です。
ただし、真贋判定の精度は機種によって差があり、どんな機械でもすべての偽造券を100%検出できるわけではありません。
真贋判定の仕組みや精度の考え方、運用上の注意点はこちらの記事で詳しく解説していますので、偽造券対策を重視する場合はあわせてご確認ください。
自社がどのケースに当てはまるかで、選ぶべきタイプを絞り込めます。
すでに金種ごとに分けてある紙幣の枚数だけを、素早く確認したい場合です。
金種識別も金額計算も不要で、とにかく枚数を数えられればよい、という用途であればマネーカウンターで十分です。
たとえば、イベントやフェスティバルの売上を仕分け後に集計する、小売店で釣銭用に用意した同一金種の枚数を確認する、といった場面が当てはまります。
導入コストを抑えたい場合の選択肢になります。
金種が混在した紙幣を、金種別の枚数と合計金額まで一度に把握したい場合は、紙幣計数機が必要です。
そのうえで、金種ごとの仕分けや向き揃えまでは必要ない、という現場には1ポケット機が適しています。
たとえば、1日の売上紙幣をまとめて計数して金額を確定したい小売店・飲食店・クリニック・ガソリンスタンドなどです。
混在した紙幣を投入するだけで金種別の枚数と合計金額が出るため、手作業での集計や電卓計算から解放されます。
ジェットチェッカーでは、1ポケット仕様のジェットチェッカー SPがこの位置づけにあたり、構造をシンプルにすることで、低価格ながら上位機種と同等の計数性能と信頼性を実現しています。真贋判定にも対応しているため、コストを抑えつつ偽造券対策まで備えたい現場に向いています。
計数や金額計算に加えて、金種ごとの自動仕分け・紙幣の向き揃え・エラー紙幣の自動振り分けまで行いたい場合は、2ポケット機が適しています。
前述のとおり、2ポケット機はエラー紙幣や計数対象外の紙幣を自動でリジェクトポケットに振り分けるため、計数を止めずに作業を続けられます。
大量の紙幣を一日中処理する現場ほど、この「止まらない」差が効いてきます。
2ポケット仕様のジェットチェッカー DPは、混合金種の一括計数に加え、金種ごとの自動仕分けや紙幣の表裏・上下を揃える整理機能を備えており、両替ショップ・パチンコホール・宝飾品店など、一日を通して連続使用される現場で採用されています。
多様な外貨を扱い、偽造券のリスクが高い現場では、真贋判定の性能を最優先に選びます。
両替ショップや金融機関、訪日外国人を多く受け入れる施設などが該当します。
ジェットチェッカーは全モデルが真贋判定に対応していますが、その性能には機種差があります。
偽造券リスクの高い現場ほど、ジェットチェッカー DPなどの上位機種を選ぶことで判定能力を高められます。
迷ったときは、次の順で考えると整理しやすくなります。
・金種を分けずに合計金額まで出したい → 紙幣計数機 (1ポケットタイプ)
・さらに金種ごとの仕分け・向き揃えまで行いたい → 紙幣整理機能つき紙幣計数機 (2ポケットタイプ)
・外貨・偽造券対策を重視する → 真贋判定性能の高い上位機種
・仕分け済み紙幣の枚数だけわかればよい → マネーカウンター
自社の現場で「どんな状態の紙幣を」「どこまで処理したいか」を整理すれば、選ぶべき機械はおのずと絞り込めます。
判断に迷う場合は、実際の運用に合わせた機種選定の相談も承っていますので、お気軽にお問い合わせください。